PhenoPath Laboratories

結果

  • 標準業務手順書(SOP)のオンタイムのレビュー完了率が96%向上
  • データの貸し出しに必要な時間が100%削減
  • コンプライアンス違反のリスクの軽減
  • より厳密な書類管理
  • 事業の拡大に応じて拡張可能
  • 自動かつシームレスなレコード管理

背景と課題

医師団で構成される病理研究所PhenoPath Laboratories, PLLCは、全米各地の病院や、医療機関、外科診療所、バイオ医薬品会社、研究機関向けに診断および受託研究サービスを提供しています。

PhenoPathは医療機関として、アメリカ食品医薬品局や連邦メディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)、米国病理学会、ワシントン州、カリフォルニア州、ニューヨーク州、ロードアイランド州、メリーランド州の保健省などの様々な政府機関によって義務付けられている法規制に従わなければなりません。これらの規制の中には、社内の標準業務手順書(SOP)の作成から、改訂、定期(年次)レビュー、廃止に至る全ライフサイクルを通じてSOPを管理、制御するという厳格なものもあります。

PhenoPathではこの作業を設立当初から文書管理コーディネーターが手作業で行っていました。作業は何段階にもわたり、しかも段階ごとに適正な承認と文書化が必要でした。こうした手作業は時間がかかり、非効率的なだけでなく、携帯端末のユーザーが利用できないことから、次第に同社の足かせとなり、長期的なニーズに対応するためにも、自動化システムの導入が必然的な状況となっていました。

ソリューション

PhenoPathは、Documentum、Interwoven、Microsoft SharePoint、Alfrescoなど、複数のドキュメント管理システムを評価、検討しました。評価では、機能やユーザーのニーズに加え、同社のMac、PC、Linuxにシームレスに統合できることを重視しました。

その結果、PhenoPathはオープンソースのAlfrescoが同社にとって最適なドキュメント管理プラットフォームであると判断しました。他のシステムはコストがAlfrescoのほぼ2倍と高価であるにもかかわらず、同レベルの柔軟性やモバイル機能が得られないほか、Appleにも対応していませんでした。

Alfrescoの導入時には、Alfrescoのパートナーであり、モバイルアプリケーション開発のエキスパートであるReva SolutionsがPhenoPathに協力し、AppleのiPadを使用してソリューションをモバイル化することを提案しました。Revaがとったアプローチは、(1)SOPの管理を自動化する、(2)モバイル社員トレーニングモジュールを開発する、(3)iPadを使って技能審査を管理する、(4)AlfrescoをPhenoPathの社内イントラネットとして活用する、の4段階に分かれます。

Revaは、PhenoPathのすべての標準業務手順書を保管する中央ドキュメントリポジトリとしてAlfrescoを導入し、書類を段階的に承認できるようにワークフローをカスタマイズしました。

Revaはまた、XMLフォームを使って従業員の技能審査をAlfresco内に組み込むためのカスタムモバイルアプリケーションも開発しました。これは、PhenoPathのスーパーバイザーが手作業で行っていた審査を携帯端末で行うためのものです。開発した審査プロセスをテンプレートとしてAlfrescoのリポジトリに保管するので、iPadアプリケーションを使っていつでも呼び出すことができます。このモバイルアプリケーションを使えば、スーパーバイザーは従業員の業務状況を観察し、その結果をiPadで記録できます。審査が完了したら、従業員もスーパーバイザーもiPadで直接終了できるため、その記録が即座に従業員のトレーニングファイルに保存されます。このシステムにより、全体的に紙の書類が不要となり、記録も適切に保管されるので、特定の従業員の技能審査を行ったかどうかを簡単に確認でき、すべての面が改善されました。

Alfrescoソリューションには、SOPを作成、変更できる高度なワークフローテクノロジーも搭載されているため、PhenoPathが優良試験所規範(GLP)を満たし、FDAの21 CFR 11に準拠しているかを確認するための監査や、報告書の作成、セキュリティの確保を行うことができます。

ペーパーレス化と処理の自動化により、標準業務手順書のオンタイムの年間レビュー率はAlfrescoの導入後わずか数週間で2%から60%に跳ね上がり、6ヶ月後には98%まで向上しました。

まとめ

  • 標準業務手順書の管理を自動化および合理化したことにより、業務が効率化され、法令遵守が強化されました。
  • 会社全体でiPadのモバイルアプリケーションを活用することで、審査データを適切な方法で管理し、Alfrescoに保管できるようになりました。
  • 自動化により、コンプライアンス違反のリスクが軽減されました。

今後の展開

PhenoPathはRevaの協力を得ながらAlfrescoの機能をさらに強化する予定で、現在はトレーニングモジュールの開発を行っています。このモジュールは、研究員が簡単にトレーニングの受講と進捗状況のチェックを行い、マネージャーが各研究員に割り当てられているトレーニング課題を確認できるようにするためのものです。具体的には、次の機能を開発しています。

  • ユーザーの役職と必要なトレーニング(進行中のトレーニングと特定のSOPに関する知識など)の相互参照機能
  • 役職に必要なトレーニング(SOP)や、必要に応じて随時行うトレーニングを割り振る機能
  • ユーザーがSOPを終了したことを文書化する機能
  • トレーニングの完了(スーパーバイザーによる承認)を文書化する機能
  • トレーニングマニュアルをユーザーのトレーニングファイルに保管する機能

PhenoPathとRevaは、Alfresco Shareインターフェイスを使って、ユーザーにトレーニング関連の活動情報を提供するためのダッシュボードを設計しています。これを使えば、従業員とスーパーバイザーはその日のトレーニング課題と関連マニュアル、完了する必要がある技能審査をリストで確認できるようになります。

Revaはモバイル戦略についても引き続きPhenoPathを支援していきます。

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