NASA Langley Research Center

概要

  • オープンで安全な共同作業環境
  • ソーシャル機能で共同作業を円滑化
  • カスタマイズが簡単
  • 800以上のサイトと200,000件以上の文書を移行
  • 現在3,000人以上のユーザーがチームの共同作業サイトにアクセス可能
  • 低コストのサブスクリプションモデル

課題

NASAラングレー研究所はNASA最古の研究施設で、米国国防省や企業から依頼を受け、航空、航空音響、構造物の試験研究を行っています。航空機や宇宙船の安全性、性能、効率を改善するための試験は、毎年数百件に昇ります。これらの試験は、エンジニア、研究者、技術者、マネージャ、クライアントで構成される特殊チームによって行われ、チーム全員でアイデアを交換し合い、共同で試験結果の文書化を行います。

NASAは、「aeroCOMPASS」と呼ばれる独自の共同作業用ポータルを開発しており、ラングレー研究所はこのポータルを使ってチーム別のサイトを作成し、文書や、記録、研究資料の共有とコメントの追加を行ってきました。しかし、使い始めて10年が経過した頃からaeroCOMPASSソフトウェアが時代遅れになり、NASAの厳しいセキュリティ基準を満たせなくなりました。

800以上のサイトを使用しているNASAは、aeroCOMPASSをモダンな共同作業/ドキュメント管理環境に移行することを決定し、システムをカスタマイズできる柔軟性と、既存のサイトやコンテンツを移行できる機能、さらにセキュリティの権限を管理できる機能を備えた新しいソリューションを探していました。

ソリューション

NASAは、いくつかのドキュメント管理システムを試用、評価し、Alfresco Shareが最もNASAのニーズにマッチしていると判断しました。Alfrescoを気に入った理由の1つは、製品がサブスクリプションライセンスモデルであることです。一般的なソフトウェアはクライアント数に基づいてライセンスを購入しますが、このモデルではサーバーのサイズでライセンスを契約します。aeroCOMPASSのユーザー数は300人程度の時もあれば、3,000人のaeroCOMPASSユーザーが全員継続的に長期間システムにアクセスすることもあります。その場合に従来のクライアントライセンスを使用していたら、サポートコストに直接影響するだけでなく、残りライセンスにアクセスするユーザーの管理業務が必要になり、間接費が発生してしまいます。

もう1つの決め手は、Alfrescoがオープンソースの製品であることです。オープンソースならソフトウェアコードにもアクセスできるので、Alfresco Shareを業務のニーズに応じて簡単にカスタマイズできます。NASAは実際にAlfrescoのユーザーインターフェイスを普段使い慣れている外観にカスタマイズし、不要な機能を削除しています。例えば、新しいユーザーをサイトに招待したり、Alfrescoのリポジトリにアクセスしたりする標準の機能はNASAのアカウント管理モデルに適合しないので隠しました。

Alfresco ShareはNASAのOpenSSO/OpenAM認証システムに統合されており、ユーザーはシングルサインオン機能を使ってAlfresco ShareのaeroCOMPASSサイトにアクセスできます。ラングレー研究所の外部ユーザーは、NASAのアカウント管理システムと認証システムを使ってチームサイトに招待されます。こうすることで、NASAのアカウント管理モデルに従いながら、ユーザーに適切な権限を割り当て、機密情報へのアクセスを制限できます。

Alfrescoの導入と設定が完了した後は、既存の800個のサイトと200,000件以上の文書をAlfrescoに移動、マッピングするための移行戦略を立案しました。移行にはTSG OpenMigrateを使用し、すべてのファイルとサイトをAlfrescoに移行することができました。

Alfresco Shareでは、aeroCOMPASSで使い慣れた共同作業用のチームサイトを、安全でモダンなアーキテクチャで使用できます。一部の機能はこれまでと異なり、ユーザーは自分専用のダッシュボードを持てるようになりました。ダッシュボードを使えば、担当しているプロジェクトのサイトに追加された新しい文書、画像、動画や、チームの他のメンバーが行っている作業を簡単に確認できます。チームサイトでは、アイテムや活動の一覧を作成して他のメンバーと共有できます。また、文書をサムネイル画面でプレビューできる新しい機能もあります。

Alfresco Shareの導入、設定の際にはAlfrescoサポートを活用したほか、Alfrescoのユーザーフォーラムにも質問を投稿しました。例えば、Adobe Flash Uploader/SSO(Adobeのバグ)の問題で、ユーザーがAdobeファイルを複数アップロードできなかった時は、Alfrescoサポートからアドバイスをもらい、zipファイルを使って一括インポート/エクスポートできるカスタム機能を作成しました。この機能は、アーカイブする文書をエクスポートする際にも便利です。

まとめ

  • NASAは、Alfresco Shareの導入により、元のaeroCOMPASSシステムと同様の外観を維持しながら、より安全でモダンなアーキテクチャを使用する新しいチームサイトを作成できるようになりました。
  • オープンソースのAlfrescoは、コードにアクセスして簡単にカスタマイズできるため、NASAのニーズの変化にも長期にわたって対応できます。
  • ユーザーベースのライセンスではないので、IT部門がライセンス数を管理する必要がありません。ユーザーはいつでも好きな時にコンテンツにアクセスできます。
  • NASAラングレー研究所では現在3,000人以上のユーザーがAlfresco Shareにアクセスできる状態にあり、多数のグループ(Alfrescoグループが4651、ユーザーグループが414、グループが4651、Alfrescoシステムグループが4237)とチームサイト(847)を管理しています。

今後の展開

NASAラングレー研究所は、2012年中頃にAlfresco Share を4.0にアップグレードする計画です。これは、システム全体のパフォーマンスを改善し、ユーザーから要望のあった機能を追加するためです。例えば、元のシステムには予定表にシフト勤務中の出来事を書き込める「シフトメモ」機能がありましたが、現在のAlfresco Shareにはありません。NASAは4.0の機能をテスト評価したうえで、この機能をAlfresco組み込みの機能を使って元に戻すか、別の製品を使って統合するかを決定する予定です。

Alfrescoは、同研究所の実験室で行われる共同作業の基盤として機能しています。IT部門は現在、この基盤に他の技術を統合して、リモート機能や、iPad、Androidタブレット、iPhoneなどの携帯端末からのアクセスを改善することを検討しています。

Download Printer-friendly PDF